顔が黒く見える

さて、俺テキで<死が近づいている人の顔が黒く見える>という話を書いたわけだが、実はコレ、いまだに続いているのである。
このあとしばらく見なかったので、もう見ずに済むのかなあ、と思っていた。

まあ、こんな出来事があった後に身近で死人が出たことなんて、ジジババくらいなので気づかなかっただけなんかもしれんなあ、てな感じ。
おばあちゃんの時も、おじいちゃんの時も、19歳で死んだ猫の時も、こんなふうに顔が黒く見えることはなかった。
単に「ああもうすぐお別れだなあ」という実感があっただけだった。
その実感も、正確に年月を切って知らされたので、何が実感なのか、それも霊感なのか、私の中ではまったく区別がついていない。

身近なモノが亡くなるのを知るのは寂しい一面、その限られた時間内に精一杯対応しよう、という心構えができるので、私にとってはいいことだった。
人によっては辛いかも知れないけれど、先の顔が黒く見えた人達と思えば、つきあうのが辛いということはなかった。

そんなわけなので、それから顔が黒く見える人達とは付き合わなくてもいいんだな~、なんて気軽に思っていたわけだけど、それもつい数年前にぶち切れられた。
笑い事じゃないんだけど、その時気づいた人達は、今はまだ元気に生存している。
何故顔が黒く見えたかは、理由がはっきりしている。病気だったからだ。
それが治れば黒く見えないので、まあ単なる顔色が悪い、という話だったのかもしれない。

そんな風にして<顔が黒く見える>事態は私の中から遠ざかっていったかに思われた。
ところが、今から2年半ほど前、急に世間が暗くなった。
まさに<顔が黒く見える>状態と同じように、世間が黒くなった。
これは世間が死ぬのか、それとも、鏡を見れば自分の顔も暗く見えるわけだから、もしかしたら自分が死ぬのだろうか。そんな風に思った。
光が届かないところなんかは、本当になんにも見えない状態だったので、病院で色々な検査をした。

結果、つい最近、それが脳梗塞寸前の状態であったことが判明した。
つまり、自分が死にかけていたわけだ。


という風に考えると怖いよね~。
いや、ほんとに病気発覚で、薬処方されてから普通に見えるようになったからいいようなもんの、ほんとやばかったんだってば(笑)

何度検査してもわかんなかったからさ、ほんと薬で治ったことには感謝してるよ。
だけど、ほんの一瞬だけど、去年のあの地震のあと、少しだけ普通に見えるようになったんだ。
だから、もしかして<世間の方が死んだ>のかもしれない、なんて思ったこともあった。

いやー、ほんと、世の中、怖いよねえ。自分が見えている世界だけ信じてたら、今頃どうなっていたことか。
地震を予知してた、なんつって有料サイトやって信者募ってムンムンやってたかもしれん。
ヒーローに変身したりとか、なwww

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